殺生のこと

境内のミツバツツジが美しい花を咲かせ、近くの田んぼではカエルの鳴き声が聞こえ始めました。

ちなみに、ツツジは漢字で「躑躅」と書くんですね。とても難しくて書けそうもありません…

 

皆さん御存知のように、仏教では、「殺生(せっしょう)」といって、生き物の命を奪うことを基本的に禁じています。

とはいっても、人間は日々、植物であれ動物であれ他の命を頂いて自らの命を繋いでいるわけですから、

毎日「感謝の想い」を捧げることがとても大切です。

 

ところで、カエル等の生き物(動物)をむやみに殺すのが良くないことは、誰でも実感できると思いますが、

一方、木などの植物の場合はどうでしょうか?

たとえ刃物で切ったとしても赤い血液が出るわけではないので、あまり実感が無いのではないでしょうか?

 

雑草を刈るたびに「申し訳ない…」という思いを持つのは難しいとしても、

それなりの大木を伐採する際は、きちんと「想い」を伝えることが大切だそうです。

大木には、何らかの精霊が宿っていることが多いそうですので。

 

もちろん、樹齢が100年をも超えるような大木の場合は、きちんと読経を上げる必要がありますが、

自宅の庭でそれなりの年数が経った木を伐採する場合にも、

①酒と塩でお清めをして、

②感謝・ねぎらいの想いを伝え、

③伐採の理由(家の新築など)を説明する

等の配慮をすることが「殺生」をさせて頂くための礼儀であり、家の繁栄にも繋がることでしょう。

 

ぜひ参考にして頂ければ幸いです。